みにくいモジカの子 製品版感想

す、すごいストーリー…。さすがニトロプラス。

いじめを題材にした物語で、モジカ(文字化)という、顔を見ている相手の心の声が文字で読み取れる能力をもった、とても醜い顔をした主人公のお話。
開幕から歪んだテキストの応酬と、不穏なBGMと耳を刺すようなSEで、異常な精神状態の表現なのか、はたまたプレイヤーの精神を異常へ導こうとしているのかとも思えるような、そういう演出から始まる。

いじめに関係するシナリオで、一部だがヒロインへの腹パンなどのエグいシーンもあるので、エロゲー初心者は買おうかなと思ったのなら、とりあえずは体験版をやった方がいいと思う(体験版に腹パンシーンはない)。逆を言えば、純愛エロゲーに飽きてきたというなら手を出すべきとおすすめできるエロゲーで、エロさもさることながら、「そういう話に繋がっていくの!?」と驚かされるような展開のストーリーもあり、とても面白いのにネタバレになってしまうのでここでは割愛せざるを得ないのが残念なほど。

すごい… どうやったらこんなシナリオ思いつくんだ…

というのがフルコンプ後の心境。
ライターの頭どうなってんだ。いや、ほんとに。


他の点としては、選択肢が少々複雑。
≪どんな時でも地面しか見ていない主人公を、複数回クリックすることで顔を上げさせる≫というのが選択肢になっていて、1クリックごとに少しずつ顔が上がっていき、複数回クリックすることで顔を上げきる。顔を上げきるパターンと、数秒間何も操作をしないことで顔を上げない、というのが選択肢になっていて、決まった回数顔を上げないことがキーになっていたりするので、2周目からはガンガン攻略サイトを見てプレイしてもいいと思う。どうやらトゥルールートへの進入を複雑にすることで、1周目からトゥルールートへの進行にならないように意図的に複雑にしてるっぽい。許斐鳴子がトゥルールートなので、鳴子ルートを見たらもうゲームをやめる、ということでもない限り、他のヒロインを先に攻略しておくことおすすめする。

純愛エロゲーではないこういうテイストのエロゲーとしては、今のところ2018年トップ。

通常版の発売が2018年9月28日(金)となっていて、タイミング的にもぜひおすすめしたいエロゲー。

げっちゅ屋

 | ホーム |